もうすぐ梅雨入り、ピッツェリアにとって最悪の季節到来です
このヨーロッパには無い毎年繰り返される湿度との闘い
改めてパンやピッツァとは西洋の食べ物なのだと思い知らされます
それでも繰り返される日々の中僕らも元気に働く為、エネルギーを蓄える為
食べます
賄いを
巷では賄いを商売にしてるイヴェントもあったりして
お客様は僕らが何食べてるのかもご興味あったりするみたい
ただ賄いとはあくまで飲食店の中で完結すべきものだと思ってます
お店という巨大な冷蔵庫から想像力と経験でもって
営業のヴォリューム、ランチ終わりからの流れまで考慮して構成していきます
正直朝イチから考え組み立てていかなければ美味しい賄いには到達出来ません
作りたいイメージに向かって具体的に現実化していく作業は
全ての仕事において準備が大切であることを若者に教えてくれる学びの場です
僕らずっとピッツァ食べてる思われてるみたいなんで(笑
以下「タンブレッロは何を食べてきたか」荘厳なタイトルです
生地が余るとパンにします、固くなったらパン粉にします。故にタンブレッロでは生地を捨てることは
ありません、パン粉は揚げ物で使ったりしますが、賄いへの登場回数も多いです。究極の貧民料理食材!
しかしこれ程に有能な食材はございません、ピッツァ生地で作ったパンですからしっかり塩味
薪釜で焼いておりますから香ばしい~パスタにかけるだけでも美味しい
こちらの料理は”ミガス”スペイン・ポルトガル料理、たっぷりのオリーブオイルとにんにくで炒め
固くなったパンを再生させます、お金ないけどお腹をいっぱいにするには努力が必要です
パラパラになるまで何回も何回も混ぜます、汗かきます、凄い美味しい訳ではありません
しかし、しみじみと慈悲深い味は私たちを乾いたスペインの土地に連れて行ってくれるのです
タンブレッロが大事にしてるものの一つ
旅情
ピッツァも食べますよ、でもね丸いピッツァばかりじゃ面白くないじゃない
シチリアのマンマが作ったらをイメージして、家庭風のピッツァにはラードを塗って柔らかくパリッと仕上げます
ここでもパン粉は大活躍、最後にレモンを絞ってね
今日は時間が無~いなんて日はベシャメルとパスタを混ぜて余った野菜や、サラミ等と一緒に
窯で焼いちゃいます!パスタ・フォルノ、簡単だけど手順が大事
肉団子ではありません
肉3:パン7ぐらい(笑)
窯で焼いてからトマトソースで煮込んでいただきます、フワフワして美味しいんですよ
ランチメニューがスープからサラダにチェンジ
「大坪さんセロリが大量に余りました~」
安心してください
アンチョビ・バターでセロリパスタ、さっぱりとしてこの時期ピッタリですよ
”レパパロス” ラピュタの呪文みたいな料理名ですが、これまた固くなったパンの登場
細かくしたパンを玉子で繋いで揚げます、それを玉ねぎ、トマト、玉ねぎ、黒コショウ
たっぷりのスープで軽く煮込んでいただきます、ほっこり優しくなるお味です。
かなり素朴な料理なので、僕らはツナをいれましたがヴァリエーションは無限
スペイン・ポルトガル人の1から多を作っていく想像力の豊かさと生きる強さに感動します
多分日本は川、海、山があり、何より豊富な水があります、食材の豊かさによってすでに多様
一神教と多神教の違いかな
たまには魚も食べます
肉だって食べるかんね
どうでしょう
少しは深淵なる賄いの世界が除き見れたでしょうか(笑)
僕らが大事にしてること
丁寧に生きること、食べること
賄いって大事だよ
おおつぼ