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8月の休業日のお知らせ 夏季休暇
2018.07.29
暑いですね
皆さん薪窯の前にいる自分を哀れみと畏怖の表情で見つめられてます
大坪さん痩せたかしら….
御心配ありがとうございいます
安心してください!痩せてたって暑い
毎年この時期は2kほど落ちます
でもね実際血沸き肉躍ると言いますがまさにそんな感じで
窯の前に立つと遠赤外線で血液が沸騰して身体全体に行き渡り夏の暑さで弛緩した筋肉が躍動します
身体の内面から熱が入り
熱情をもって(con calore)
生地の内側から熱を入れる
分かりますか?
何言ってんのか分かんないっすよね
説明します
ピッツァは窯の温度をあげれば焼ける訳じゃなくて、発酵と生地温度に対して適切な熱量と炉床熱で焼成します。pizza mangia caloreと僕の師匠は言ってました、直訳すれば「ピッツァは熱を食べる」となります。
食べるという行為である以上、過剰な量や過度な塩分量を感じると美味しくは食べれませんよね、適切な温度の熱を食べた生地は窯の中でストレスなく膨らんでいきピッツァになります、食べてもらうには美味しい熱の温度でなければいけない訳でそこには職人の技量が必要となります
食べ盛りの高校生におかゆ、病人にステーキ、冬のキャンプでソーメン
美味しく食べていただけなそうじゃないですか
それぞれに求めてるものは違くて作る人の経験と対応力が、美味しくさせる
発酵してない生地に高温,冷たい生地に熱い熱,発酵過多の生地に低温
なんのこっちゃかもしれませんが、これ生地が美味しく熱を食べれない例
適切な焼成にはその生地にあった適切な温度
パンはある時間にオーブンで温度決めて焼き上げたら終わりですが
ピッツァはね昼から夜まで10時間ぐらい同じ生地を焼きます、はじめは雄々しく若かった生地が、9時頃にはトム・ウェイツばりの渋さです。
糖分量の変化で表情を変えていく生地に対して対応していく能力こそが職人の技量と技術だと思ってますが、その対応力がずば抜けてるのがイタリア人、とりわけナポリ人なんです。僕がイタリアで学んだのは対応力それにつきる思います、臨機応変に自由に主張や態度を変えていくナポリ人に対して判断→決断→行動と混沌を制御していく意思
ナポリでピッツァが美味しいのは、もちろんトマトやモッツァレラチーズ、水や環境が大きいんですが、決定的な差は現在を生きる圧倒的な人生の熱量と天才的なその対応力と簡潔さだと。
イタリア語で今はAdessoと言いますがナポリ語ではMo’となります、シンプルに今を生きるナポリ人を良く表してませんか
Vai mo’! 今でしょ!
caloreにはもう一つ大事な意味があります音楽用語でcon caloreってありますよね、熱情を込めて、熱情的にって意味です。
僕の師匠の言ってた”ピッツァは熱を食べるんじゃ”って意味は、薪窯の熱とピッツァ職人の情熱の熱量をもってピッツァは焼成されるってことなんです
、情熱的にシンプルに今を生き、困難にも持ち前の対応力で乗り越えてきたナポリ人だから美味しいピッツァが焼けるんだと思います
日本の夏は厳しいっす、湿度というヨーロッパには無い魔物がいますから
粉ものを扱う僕らにとって暑さ以上に、まとわりつく水分への対応が大変
生地の水分を適度に保つのも焼成の仕事なんだけど、この話は次にしてと
~8月の休業日のお知らせ~
5(日)
12(日)
19(日)20(月)21(火)22(水)23(木)24(金)
夏季休業となります
25(土)はランチタイムから終日営業いたします
26(日)
宜しくお願いいたします
フォルチェッラの日陰は涼しい
おおつぼ